遺伝子の世界史

面白かった本の面白かった話を書き残しておく。

 

以下、本のタイトル。

「マンガ 構造がわかる世界史」と「3時間半で国際的常識人になれるゆげ塾の速修 戦後史 欧米編」

 

遺伝子と世界史の物語。

 

1つ目、ウサインボルトの足が速い理由。
ウサインボルトはジャマイカ人である。
ジャマイカにはボルト以外にも足の速い人がたくさんいてオリンピックではだいたい表彰台を独占している。ジャマイカ人は遺伝的に足が速い。
遺伝的なら他のアフリカ人も速そうだけどなんでジャマイカ人はその中でも特に足が速いのか?
時は大航海時代まで遡る。
昔、奴隷貿易が盛んだった頃、ヨーロッパ人はプランテーションのためにより良い労働者を必要としていた。
一部の奴隷主はガタイの良い女とガタイの良い男を交配させてより良い遺伝子を持った労働力を作ろうと模索したりしていた。今、人間がペットにやってることとほぼ同じ。

ジャマイカはコーヒー豆の産地として有名だった。コーヒー豆は高い傾斜、急斜面で栽培されることが多いため作業もかなり過酷を極めたと言われている。そこでヨーロッパの人々は黒人の中でも足腰が丈夫な人を選りすぐってジャマイカに送り出した。過酷な作業に耐えきれず人が死んでは入れ替わり死んでは入れ替わりを繰り返した。その選別作業が延々と繰返され、最強の足腰を持った人種が生まれた。それが今、ジャマイカの陸上での目覚ましい活躍に繋がっていると考えられている。

もう1つはロシア人に美女が多い理由。
第二次世界大戦で敗北したロシアはもうそれはとんでもない数の兵士を失った。
この戦争のせいで男女の人口比のバランスが極端に崩れた。男女比が大きく崩れると美人しか結婚できなくなる。こうして美人の遺伝子のみがバトンを繋ぎ今にいたる。
ちなみにロシアの近くのベラルーシはスーパーモデルをたくさん輩出してることで有名らしい。ベラルーシ独ソ戦の激戦地。


ウサインボルトはえーーとかロシア人きれーーとかの背景に奴隷とか戦争とかそういう暗い背景がある。

強い遺伝子が生き残るのは世のことわり。

環境に適応できない生き物は遺伝子を残せず死に絶えるしかない。

 

今生きている人間は全員、何億年というとんでもない歴史の遺伝子バトルを勝ち抜いてきた選ばれし超エリート遺伝子である。

そう考えるともうちょっと自信を持ってもいいよな。